NHKで不定期に上映される「映像の世紀プレミアム」。
録画しては欠かさず見ています。
毎回、膨大なアーカイブから編集され、実録映像が歴史の審判として迫って来る貴重な番組です。
今回のテーマは、「世界を変えた女たち」。
20世紀初頭、男性中心社会の中で、立場も存在意義も認められていなかった女性。
洋の東西を問わず、女性はある限度以上に社会に出るべきではなく、
その役割は家庭内に留まって家族をサポートすることとされていました。
それを変えていったものが、
自由を求める女性自らの先覚の声、
銃後の女性たちの数や力を宛にせざるをえなかった2度に渡る大戦争、
そして母なる女性に連なる男性たちの理解のあるいは利用主義の力でした。
それらを繋ぐように映像が繰り出されます。
編集者側の意図や時間制限による偏りはあることは知っています。
それを割り引いても圧倒的な説得力です。
歴史の流れは近年に至り、
タリバンに襲撃され瀕死の傷を負ったシリアのマララさんが、国連で挨拶した場面の不屈の信念には打たれます。
そして、史上初のアメリカ合衆国大統領女性候補、ヒラリークリントンの登場。
彼女の敗戦の弁が心に響きます。
「これまで成功も失敗も、時には深く傷つくこともあった。このガラスの天井はどこまでも高く頑丈です。
でも、いつの日か誰かがきっと、私たちが考えるよりも早くそれを打ち破ってくれるでしょう」
さらに「女の子たち、忘れないで。あなたたちが掛け替えのない存在で、大きな力を持っていて
この世界のどんなことにも挑戦する資格があることを。あなた自身の夢を追いかけ実現してください」とありました。
ものごとは一挙に変化するものではないが、諦めなければ必ず達成するとのメッセージです。
長い歴史の波の中で、バトンを渡すように因果、因果と繋がりながら実現して行くものなのでしょう。
尊敬する人に続こう、友と手を繋ごう、そのためにできることは何なのか、心を新たにする学びがありました。
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